青山ぱせり日記

cenepaseri.exblog.jp
ブログトップ

プリントの手法のお話を

プリントの発達には目覚ましいものがあります。
インポートのプリントは本当に綺麗です。
何が違うのでしょう?

プリントの手法ですが
従来だと、手捺染、もう殆どやっていませんが
92cm幅や112cm幅で1人が1枚づつ1版づつ重ねて
シルクスクリーンの様に色を置いてゆきます。
日本の着物もこのやり方です。

桐生へ行った時にW幅の手捺染をやってらっしゃるのを見ました。
2人が生地の両端に立ち、プリント枠を渡して捺染、
京都からのMDは「信じられへん」と言ってました。

でもインポートではW幅のプリントです。

ドットやストライプは継ぎ目のないマシーンプリントが
多くて、安価ですが、ロットが大きいです。昔は3000mでした。

最近はスクリーンプリントが多いです。
送りを付けた柄であまり大きな柄には不向きです。
e0397389_15005582.jpg
昔はロットが800mでしたが 今は500m位で出来ます。

もっと簡単なのが昨日出て来ました転写プリント
少し古いですが、図案の一覧表です。
e0397389_14504730.jpg
e0397389_14510754.jpg
これは図案が紙に乗っていて写し絵みたいに
生地に転写します。1ロールは大きなロットですが
サンプルは何mでも可能です。

たまたま ここにあった着分残りのプリント地、
かなり薄いポリエステル・オーガンジーの50デニールです。
なぜ薄いかと言えば、表だけの転写なので 糸がえりが起こるから
普通の生地だと裏側の白い部分が縫い目で見えることがあります。
e0397389_14514373.jpg
e0397389_14512360.jpg
絵描きさんの筆のタッチそのままにプリントされます。
色数の制限もなくて、ボカシも自由自在です。
e0397389_14515464.jpg
ロマンティックな表情が受けて、かなりヒットしたことがあります。
生地値段は高いのですが、ペーパーは全て欧州からなので。

最初は日本でもやっていましたが。(かなり前)
売れませんでした、柄と生地が合わなかった。

やっぱり図案はヨーロッパには敵いません。

染色の染料は皆インポートなのだそうですが、
日本の生地の基準が厳しいから綺麗なカラーが
出来ないと言われていたけれど…


ところが最近デジタルプリントが現れて、
大きさや柄にもっと制限が無くなりました。

日本の着物の様な手描きも出来ます。
仕事でよくパネル柄のワンピースをデザインします。

その場合にはパターンを先におこして、
パターン入りの図案依頼をします。
e0397389_15485986.jpg
グレーディングを考えて、花の位置がMでもLLでも
違和感の無いようにします。
この状態のものとカラー指図で図案屋さんに
図案を作成してもらいます。

コンピューターのお陰で日本画かと思われるレベルの
図案が上がります。(下は少しボカして撮りました)
これは多色使いのプロ用インクジェットプリントです。
e0397389_08401892.jpg
プリント下生地がもっと良かったら、彼の国の水や技術が
もう少し良かったら、もう少し図案通りに上がるかと…
部分ですが、図案は とっても綺麗です。
e0397389_08404243.jpg
以前にコレクションショーでのドレスに画家がその場で
絵を描く、デモンストレーションがありましたが(D&G)
きっとこの方法で、量産したのでは…と考えます。



余談ですが、刺繍の場合もそうで、柄を置きながら考えます。
e0397389_14521534.jpg
何回かやり直して完成します。
刺繍の場合は図案と、糸のカラー、
刺繍糸の振り方向を指示します。
e0397389_08411309.jpg
これはボツのカラーです、私は好きですが…

にほんブログ村 美術ブログ アートのある暮らしへ
にほんブログ村
[PR]
by cenepaseri | 2018-06-24 09:07 | アート | Comments(10)
Commented by grace83188 at 2018-06-24 09:20
おはようございます。
素晴らしい。。。また知らない世界を見せていただき、ワクワクしました。
和服も好きで、最近図案と刺繍に興味が出てきたところです。

いいものを見せたいただきました。有難うございます。
Commented by cenepaseri at 2018-06-24 12:19
> grace83188さん
それは良かったです、一筆箋の絵の様な刺繍を半衿に入れても
素敵です。私も手刺繍でこれからも、楽しい服を作ります。
Commented by Diary-17 at 2018-06-24 18:04
こんにちは
とても興味深いプロの世界を見せて頂きました。
次回、ブテイックなどで花柄プリントを見付けたらもう少し深くプリントの質を見てみようと思います。
今年もGUCCIやDG、Dior等プリントが多い様ですね。
Commented by cenepaseri at 2018-06-25 09:44
> Diary-17さん
12色以上だと捺染では無いと思います。
裏側が白かったら、きっとデジタルか転写プリントです。
有名ブランドは大きな柄が多いので、デジタルプリントが多いかも。
柄の大きさが85cmを超えたら確実です。
柄の制約が無くなって、やりたい様な絵画の世界へ、
ファッションもIT化の影響を受けますね。
Commented by Diary-17 at 2018-06-25 10:23
おはようございます
更に詳しく教えて頂き、有り難うございます。
先ずは自分のクローゼットに有る柄物から見てみたいと思います。最近プリント物の生地も調達したので其方も見て見たいと思います。
お陰様で楽しみが増えました。

前回の布地屋さんは反売りですか?端切れの様に見えました。私も布地屋さんに行くと何時間でも潰せます。夢とアイデアが広がって楽しいですよね。
Commented by cenepaseri at 2018-06-25 11:17
> Diary-17さん
あの生地屋さんは大体1.2~1.8mぐらいのハギレです。
日本のインポートの生地屋さんも、アパレル売りが残ったら、そのくらいにカットして
オーダー屋さんに売ります。かなり高いですよ。
大きなユザワヤやオカダヤは反からのカットですが、
あんまり変わった素材はありません。まだ私が行く生地商の方がましです。
Commented by Diary-17 at 2018-06-25 12:58
同感です。
木綿のギンガムチェックや小花柄ならばこの店に必ずありそうですが、その他個性的な面白身のある素材は無いですネ
Commented by taekamede at 2018-06-25 13:24
とても勉強になりました。
私はリバティープリントが好きで、いつも行く布屋さんで見ていると、お見せの人が、リバティーはプリントが丁寧で良いのが特徴だと仰っていました。
パセリさんの記事を読んで少しわかった気がしてきました。
Commented by cenepaseri at 2018-06-25 16:57
> Diary-17さん
日本で繊維産業がダメなのも、新しい事をしないで、ロットばかりを
言ってるからではないでしょうか。
新しい手法をもっと探すべきと思います。
今は個人でプリントもできる所があるようです。それはそれで、
新たな苦労がありそうですが。
Commented by cenepaseri at 2018-06-25 17:04
> taekamedeさん
リバティーは可愛いですね、高いけれど…
フランスのソレイアードも好きです。確か手で版を押して作っていると聞いた事が
あります。インドみたいですね。手捺染より古い手法です。